みなさんこんにちは
ソウルは毎日蒸し暑い気候が続いています。
今週末から梅雨入りするという予報もあります。
今回は、南山コル韓屋マウル(남산골한옥마을)の端午祭り(단오축제)をご紹介します。
端午(단오/タノ)は、 ソルラル(旧正月:旧暦の1月1日)、秋夕(チュソク:旧暦の8月15日)と並ぶ韓国の三大名節の一つです。
日本では毎年5月5日が“端午の節句”として広く知られています。
韓国では、旧暦の5月5日(今年は6月24日)に端午の行事が行われています。
1年の健康や豊作を祈って、旬の食べ物を分け合って食べたり、伝統的な遊びをしながら、各地でさまざまな祭祀儀式や行事が行われています。夏の暑さを乗り切る健康的な体を作るという意味も込められています。
2012年6月23日(土曜日)から24日(日曜日)の週末にかけて、南山の麓に位置する南山コル韓屋マウルでは、端午のお祭りが盛大に行なわれていました。
南山コル韓屋マウルは、韓国の伝統家屋が移築復元されていたり、広々とした公園は市民の憩いの場となっています。そして、季節ごとにさまざまな伝統行事が行われています。
お祭りには各地から多くの人々が訪れ、大変な賑わいとなっていました。
韓国人だけではなく、外国人観光客も訪れ、韓国の伝統的な文化や風習に触れていました。
こちらは菖蒲の葉や根を茹でたお湯で髪を洗う風習です。菖蒲独特の香りによって厄払いを行なったり、菖蒲の効能によって血液循環を促して髪のツヤがよくなり、美しく健康的な髪になると言われています。
小さな子供たちから大人まで参加していました。
体験した子供たちからは「気持ちい~」という声が聞こえてきました。
日本でも端午の節句には、ちまきや柏餅を食べる風習があるのと同じように、韓国でも伝統的な食べ物が食べられています。
スリチトック(수리취떡)は、スリチと呼ばれるヤマボクチ(キク科の多年草)の若葉を混ぜて作られたお餅です。ヨモギにも似た、とっても鮮やかな緑色のお餅を、専用の型に押し当てて綺麗な模様を付ける体験と試食が行なわれていました。
醍醐湯(제호탕/チェホタン)は、宮中で端午の日になると内医院(朝鮮時代に宮中の医薬に関する官庁)で作られたといわれる一種の清涼飲料です。さまざまな韓方薬と蜂蜜などから作られています。暑さで気力が落ちた時に飲むと、喉の渇きが癒され、食欲や消化にも効果があるそうです。
韓屋が集まる広場では、伝統的な餅つきも行われていました。
絵や文字が刻まれた厄除けのお札作り、美容にも効果のある菖蒲の天然石鹸作り、コマ作り、お面作り、扇子作りなどの、さまざまな体験コーナーもありました。
端午祭りの参加記念にもなり、親子一緒に楽しんでいました。
南山コル韓屋マウルの入口付近にある広場でもさまざまな催しが行われています。
大きなブランコは、クネティギ(그네뛰기)、シーソのようなものは、ノルティギ(널뛰기)と呼ばれています。女性が家の外に出ることが許されなかった時代に、健康的で美しい体を作つくるためや、塀の外の世界を見るために始まった遊びともいわれています。
韓国の伝統的な格闘技の一つであるシルム(씨름)の試合も行なわれていました。年中行事の際に村人が集まって力を競い合ったといわれています。選手の試合を見たり、実際に訪れた人々も参加するができます。
広場に造られた砂の競技場で行なわれる試合は、とっても迫力がありました。
昔から端午の際に、男性はシルム、女性はクネティギやノルティギをして楽しんだといわれています。
野外ステージでは、口承文芸のパンソリ(판소리)や伝統舞踊の公演が行なわれていました。
美しい韓国の伝統芸能や伝統衣装を見ることができます。
チュルタギ(줄타기)と呼ばれる綱渡りも行なわれていました。
綱の上を走ったり、飛び跳ねたりするチュルタギは、多くの人々から歓声が上がっていました。
ハラハラドキドキのチュルタギは、巧みな技が感じられます。
都会の中心に位置する南山コル韓屋マウルの端午祭りでも、さまざまな韓国の伝統文化や風習に触れることができます。
韓国の伝統文化や風習を、子供たちが実際に体験しならが、大人たちから学ぶ大変よい機会だと感じました。
韓国旅行へお越しの際は、韓国の伝統行事にも参加してみてください。