朝鮮時代からの都の中心地・光化門広場

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みなさんこんにちは

ソウルは朝から蒸し暑い気候が続いています。
連日の最高気温が32度から33度まで上がっています。
この気候は半月は続くといわれています。

今回は、光化門広場(광화문광장/クァンファムンクァンジャン)をご紹介します。
景福宮の正門である光化門に続く世宗路は、朝鮮時代から都の中心通りとして600年以上の歴史を持っています。
もともと16車線の道路であった所を10車線に減らして、道路の中心に広場が造成されました。
大規模な事業を通して、「車両中心の通りから人中心の通りへ」として、2009年8月に光化門広場がオープンしました。
ビルが立ち並ぶ道路の中心に広場があり、ソウル市民はもちろん、各地から訪れる多くの人々が行き交っています。

広場には、数々の歴史的象徴物が設置されています。
訪れた人々は、さまざまな象徴物によって韓国の歴史に触れることができます。

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広場からは景福宮と背後に聳える北岳山の景観が望めます。
景福宮の建物の奥には韓国のニュースでも度々登場する大統領官邸の青瓦台の屋根も見えます。
光化門近くには芝生の広場が広がり、きれいな花々が整えられています。
朝鮮時代には六曹通り(육조거리/ユッジョコリ)と呼ばれ、通りの両側には6つの官庁が配置されていました。
朝鮮時代から、王はもちろん官僚、商人など、多くの人々が行き交った通りです。
広場には、六曹通りの当時の配置図が展示されています。

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広場に高く構えた銅像は、李舜臣像です。朝鮮の将軍として水軍を率いて日本軍と戦い、功績を収めた国民的英雄として知られています。
銅像の前には李舜臣の戦いの功績を称える噴水もあります。
地面から吹き上げる噴水は、夏になると子供たちが水遊びを楽しんでいます。
広場の入口には、全羅南道麗水市で開催されている麗水国際博覧会のマスコットも飾られていました。
今年の韓国一大イベントですが、8月12日までの開催となり、残すところもあとわずかとなりました。

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広場の中心には黄金に輝く世宗大王像もあります。
朝鮮王朝第4代国王の世宗大王は、「多くの民衆が学び使うことができる文字」としてハングルの制定を行ないました。
そして世宗大王の時代には、ハングルの文字だけではなく、文化、農業、科学、軍事政策など、多方面においてさまざまな発展を遂げました。
銅像の周りには、ハングル文字のモニュメントや当時の発明品のモニュメントなどもあります。
朝鮮王朝の歴代君主の中でも、最も偉大な功績を収めた王であることがよく分かります。

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広場の端に流れる水路は、歴史水路です。
水路の石版には、1392年の朝鮮建国以降からの主な歴史が刻まれています。
この水路は、地下鉄景福宮駅と光化門駅から出る地下水を清渓川まで流しています。
広場に沿って置かれている、かわいい花々が整えられた花壇にもハングル文字のデザインがありました。

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広場では季節ごとにさまざまな催しが行なわれたり、さまざまな見学施設が設置されています。
現在広場には、お米や野菜の農作物が育てられている“光化門農事路”が広がっています。
都市農業博覧会の開催に合わせて設置されました。
都会の中心でお米の栽培を見学するのも新鮮ですね。

光化門広場の周辺には、景福宮をはじめ、徳寿宮、清渓川などのソウルを代表する見所が点在しているため、多くの外国人観光客も訪れています。
光化門広場からは地下道を通って、地下鉄5号線の光化門駅に直結しています。
また、広場の地下部分には世宗大王と李舜臣の資料が展示された施設があり、無料で見学することができます。

韓国旅行へお越しの際は、朝鮮時代から続く韓国の中心通りを見学してみてください。