華麗なる遺産

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作品紹介ソルロンタンの店の社長で自力で成功させたチャン・スクチャハルモ二(主人公の祖母)が一生をかけて築いた財産を、自身の孫ではない他人に相続するという内容の遺言を作成し、繰り広げられるストーリーが『華麗なる遺産』である。

何不自由なく恵まれた環境で育ってきたために、自分のことしか考えないで生きてきたファン、貧しくても現実に屈しないで明るく心優しい性格のウンソン、この2人に遺産問題が絡みながら、少しずつ愛を育んで行く中で、“自分”よりも“私達”、そして“家族”の大切さを考えさせられるストーリー。
人生の中で苦難が訪れても挫折せずに、その苦悩を乗り越える“勇気”を出すということ。苦難という山を越えれば下り坂の道となり、それが“希望”であるということを伝えている。
ウンソンの家族を通して、人生の大切な存在である家族とその絆や、若い主人公たちの多様な愛の形、愛を通しての葛藤、痛みを経験しながら成長して行く姿に視聴者たちの共感を多く集めた。
そして、血縁中心の企業承継や財産相続が行なわれている社会の中で、疎外された人たちと共に生きようとするチャン・スクチャハルモ二の経営方針によって、血縁相続から抜け出そうとしたハルモニの成熟した企業印象なども見せている。
2009年放送当時44、6%という驚異的な視聴率を記録し、いわゆる韓流ドラマの定番とも言える出生の秘密、不倫などが全く登場せずに“優しいドラマ”として公表した事が、人気の要因とも言われている。
そして何よりも『春のワルツ』のヒロインであったハン・ヒョジュと、芸能、歌、演技のあらゆる分野での活躍が目覚しい万能芸能人であるイ・スンギなど、若手俳優を中心にした熱演とベテラン中堅俳優達との絶妙に息の合った演技が、多くの視聴者から人気を獲得した。
韓国の代表的な料理とも言える“ソルロンタン”が再びスポットライトを浴びて、“ソルロンタンブーム”を引き起こすほどまでに『華麗なる遺産』の人気は広がった。

作品名華麗なる遺産
出演 ハン・ヒョジュ、イ・スンギ、ムン・チェウォン、ペ・スビン
放送期間 2009、4、25~2009、7、26
放送局 SBS
監督 チン・ヒョク
脚本 ソ・ヒョンギョン


あらすじニューヨークに留学していたコ・ウンソン(ハン・ヒョジュ)は父に呼び出され、2年ぶりに韓国へ帰国。その頃、同じく留学していたソヌ・ファン(イ・スンギ)も3年ぶりに祖母の呼び出しを受け、遊んでばかりの留学生活を中断し韓国へ戻ることになった。ウンソンとファンは飛行機内で自分達のカバンが入れ替わったことに気付かずに帰宅してしまう。帰宅後にカバンが入れ替わっていることに気付いたウンソンは、カバンに付いていたタグを見て持ち主のファンに連絡をするが、ファンの傍若無人な行動に振り回される。怒ったウンソンはファンを殴って、カバンを取り返せないまま家に帰り、2人は最悪な出会いをする

その後、ウンソンの父親の会社は倒産の危機となり、その父親は火事によって事故死する。ウンソンは父親が亡くなったという知らせを聞いて葬儀場に駆けつけるが、遺体を確認できないまま荼毘に付されてしまう。そしてウンソンは、父親の死亡保険金を横取りした義理の母から家を追い出されたり、弟が行方不明になったりと不運が続いていく。
そんなある日、ウンソンは道端で倒れていたおばあさんを助ける。その、おばあさんは偶然にもファンの祖母であり、チンソン食品社長のチャン・スクチャであった。遺産相続の問題を抱えなが、ウンソン、ファン、そしてウンソンの義妹スンミ、ファンの幼馴染のジュンセを巻き込んだ四角関係のラブストーリーが展開する。

登場人物• コ・ウンソン(ハン・ヒョジュ)

華やかな美しさはないが、野に咲く花のように純粋で、可憐な外見から人の視線を引き付けるような魅力がある。
計算高くなく純粋な生まれ持っての性格で、人をよく信じ疑うことを知らない。飾り気がなく単純で、何でも深く気にすることはない。
何事にも肯定的で、間違っていることは許せなく、楽天的な性格であるが、その反面かっとなる熱い気質もある。
11歳で母親を病気で失う。かばってくれたり、慰めてくれる母親もいなく、頼りにしたり肩を持ってくれる兄弟もいなかったが、人には弱いところを見せないように気を張っていた。しかし、心の中はいつも孤独で、満たされない気持ちであった。
16歳の時に父親の再婚によって新しい母親、スンミと新しい家族になる。同じ年で姉妹となったスンミは、ほとんど心を開かずに、徹底的に弱い部分を包み隠し、新しい母親からは義務感を感じるだけで家族への希望を諦めた。

•  ソヌ・ファン(イ・スンギ)

シンソン食品の相続者である社長の孫。
優秀な遺伝子のおかげで背が高くハンサム、能力ある祖母のおかげで恵まれた環境で育ち、お金や進路、未来に関する概念がない。
6歳の時に父親が目の前でひき逃げ事故によって死亡した後、早くに父親を亡くした母親への同情と、一人息子が残した孫としての祖母の愛情を通して、どの国の王子もうらやむことなく暮らしてきた。
当然あらゆることが自分を中心に、他の人の立場や感情を配慮するどころか、礼儀の基本もなく性格の悪い傍若無人な態度である。
外国のスポーツカーを買い替えることが趣味。一時、ギターに熱中し、ギタリストの夢に没頭したが、文化芸術に関して素人の祖母の前では鼻で笑われて終わるだけだった。
「遠からず小言ばかりの祖母が亡くなれば、全ては自分のもの・・・」と考えていた。しかし、遠からず亡くなるであろうと考えていた祖母が爆弾を落とす。どこからかやって来たかと思うロバのような小娘を連れてきて、彼女に財産を相続させると言い出す。それでも足りず、祖母が亡くなるまで、全ての経済的な援助をストップすると。

• ユ・スンミ(ムン・チェウォン)

ウンソンの義理の母親の娘。母親の再婚で、8年前の中学3年の冬休みにウンソンの家で一緒に暮らすようになった。母親に似て高貴で美しい容姿を持ち、物静かである。
自己愛が強く、本当の父親のせいで不遇な子供時代を過ごしながらも、いつも模範生としてプライドが強く、さっぱりした性格は失われていない。
多感な思春期に、姉と呼ぶことも姉と呼ばれることもできない、同じ年のウンソンと無理やり姉妹となった瞬間から、ウンソンが嫌いだった。新しい父親に、すでに自分と同じ年のウンソンという娘がいる限り、自分が新しい父親の娘にはなれないからだった。
ウンソンと父親のゾッとするような情を見ると、母親の再婚にこぶとして付いて来て、もらい食いしているような惨めさを感じた。高校2年の時に、運悪くウンソンと同じクラスとなり、家の住所を隣の住所で書いてからは劣等感に苦しむ。
母親のように男性の経済力に頼らなければ生きることが出来ない女性にならないために、能力のある女性になろうと早いうちに決心し、勉強に没頭した。

• パク・ジュンセ(ペ・スビン)

最近江南一帯で脚光を浴びているフュージョンレストランの経営者。自由奔放、活発で愉快である。見かけは運動で鍛えられた体と男らしい豪快さがあり、さばさばしていて一癖あるような男性的な性格である。
人生で特別な苦難を経験したことがないため、いつも自信満々ではあるが、横柄ではない。他人の心をよく読み、プライドを傷つけることがないように配慮する方法を知っている。
その一方で、男前の推進力と勝負欲があり、一度決めたことはどんなことが起ころうと成し遂げる。
一言でいえば、男性の間では認められる人物で、女性の間では憧れの人物である。強い者に対しては強く、弱い者に対しては弱い同情心に溢れていることが、短所であるほど成熟していてかっこいい。
高校生の時に、不良グループの学生達に殴られているヒョンジンを助け、優等生として周辺では名の知れた伝説的な人物だった。
この因縁で親しくなったヒョンジンと大学入学後から一緒に住んでいた。
ウンソンの帰国の日にヒョンジンの彼女であるウンソンを紹介された。

主なロケ地• 仁寺洞 サムジキル

サムジキルは、韓国の伝統工芸品や韓紙、骨董品のお店や伝統茶を出す喫茶店などが立ち並び、日々多くの観光客が訪れる仁寺洞にある。2004年12月にオープンし、中央の広場を囲むように1階から4階までが回廊式の道で移動ができ、個性あふれるショップやカフェが連なっている。ショッピングを楽しむだけでなく、季節ごとにさまざまなイベントも行われている。ドラマではウンソンとファンのデートシーンが撮影された。

• 駱山公園

演劇の街として知られる大学路の近くに駱山と呼ばれる小高い山がある。この頂上付近に広がる駱山公園には、朝鮮時代の都を囲む城壁の一部が残されている。
展望台からは、ソウル中心部の景色や周辺の山々の景色を望むことができる。また駱山公園周辺の家の壁や階段などには、個性豊かな壁画や彫刻などのアート作品が各所に見られ、路上博物館などと呼ばれている。ドラマではウンソンの家の近くの場面で登場する。

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