みなさんこんにちは。
お天気が続いていますが、気温は下がっています。
空気も乾燥しているので、風邪には注意してください。
今回は、ソウルの街を走っていた路面電車をご紹介します。
地下鉄5号線・光化門(광화문/クァンファムン)駅近くに位置する、ソウル歴史博物館前の道路沿いに面して、昔の車両が展示されています。
屋外展示の一つとして展示されているこの車両は、街行く人々の注目を集めています。
この車両は、1930年から1968年まで、実際に運行されていた電車381号です。
ソウルでは1899年に始めて路面電車が運行され、1960年代までソウル市民の代表的な公共交通手段となっていました。
一時期は南大門を電車が通過していた時代もありました。
人口の増加、乗用車やバスの発達によって、路面電車は道路の交通に影響が出るようになり、運行は廃止されることとなりました。
この電車381号は、ソウル東部に位置するオリニ大公園に保管されていたものを、当時の資料に基づいて復元し、ソウル歴史博物館に展示されることになった車両です。
現在は国立ソウル科学館に電車363号が展示され、381号と合わせて2車両が残されています。
2010年には、登録文化財第467号にも指定されました。
車両の外側には、1960年代のある朝に登校する学生と、その家族の間のワンシーンがアート作品として車両と共に展示されています。
慌てて家を飛び出し電車に乗った学生と、忘れ物を届ける母親と妹の様子は、今にも声が聞こえてきそうです。
電車の内部を見学することもできます。
この電車は、日本の名古屋で造られたもので、運転席などには日本語の表記も見られます。
車内には当時の路線図や、広告などが車内の様子をより忠実に再現しています。
広告からは、当時の時代背景がよく現れています。
子供が多かった時代を象徴する広告には、「子供2人を育てよう」という内容のものもありました。
今ではソウルの電車と言えば地下鉄ですが、路面電車はソウルの歴史を知る重要な展示物です。
韓国旅行へお越しの際は、博物館などでソウルの歴史にも触れてみてください。