韓国の国歌

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国歌とは、各国に存在する国を象徴する歌である。各国家ごとの存在の理由、そして国家の本質を明らかにするものである。
韓国の国歌として指定されている「愛国歌(エグッカ)」は言葉通り、国を愛する歌として祖国に対する愛を確認する歌である。作詞者は不明だが、尹致昊(ユン・チホ:朝鮮王朝末期の政治家)が大韓帝国の国歌の作詞をし、それが基になったという説もある。作曲は、安益泰(アン・イテク:韓国出身の作曲家、指揮者、1905年〈明治38年〉~1965年〈昭和40年〉)によって作られた。

1897年から大韓帝国が自主的な独立権を守ろうと光武改革を断行していた大韓帝国政府は、国歌の必要性を強調し、1902年8月15日に「大韓帝国愛国歌」を正式で制定公布した。
この旧愛国歌は当時軍楽隊の指揮者F・エッケルトが作曲した曲である。
「大韓帝国愛国歌」として、1904年5月各学校にも配布された。
だが、「愛国歌」は流行のようにいくつも制作されるようになった。これは「愛国啓蒙運動」の一環として見る事ができる。

歌詞の主な内容は「自主独立・文明開化・富国強兵・新教育」などである。
そして国を愛する意味で韓国の民族が歌う歌である。

1948年8月15日大韓民国政府を立てる前、宣教師達によって入ってきたスコットランド民謡の「Auld Lang Syne」の曲に「東海物と白頭山が…..」という歌詞を付けた愛国歌が多く歌われた。その後、安益泰(アン・イクテ)が、他の国の民謡に愛国的な内容の歌詞を付けて歌うのはふさわしくないとして、1936年ベルリンで現在の愛国歌を作曲した。その年のベルリンオリンピックに参加した韓国選手団の応援に、この曲を共に歌った。上海臨時政府とアメリカ・日本などの海外同胞にも楽譜を送り、多くの人に歌われた。1948年大韓民国政府が作られ、公式国歌として指定された。

「愛国歌」の歌詞に秘められている主な内容は「自主独立・文明開化・富国強兵・新教育」である。
そして愛国歌は1~4節まであり、1年の季節の数からきている。

  • 1節 – 東海が乾き果て白頭山が 磨り減る時まで 神の護り給う 我が国 万歳 ▶ 意(東海の海水が乾き白頭山が磨り減っても、神様は私たちを保護して、国が永遠に持続、発展できるように願う念願)
  • 2節 – 南山の老松 鉄の鎧をまとい 風霜の変わらざるは 我等の気性なり ▶ 意(南山の老松はいつでもで青く、風の冷たさもいつも変わらないように、どんな苦難があろうとも強くたくましく、いつまでも新鮮で、変化のない民族であろう)
  • 3節 – 広い秋の空 雲ひとつなく澄み渡り 輝く月は我等の精神 一片丹心(誠実な心)なり ▶ 意(私達の夢と希望はひたすら月のように輝き、変わる事のない国への愛)
  • 4節 – この気性とこの心で忠誠を尽くさん 辛くとも 楽しくとも 国を愛さん ▶ 意(私達の夢と意志そして心で国に忠誠を尽くし、いつまでも国を愛そう)
  • 繰り返し – むくげの花(=韓国の国花)三千里 華麗な山河 大韓人よ 大韓を永久ならしめよ ▶ 意(韓国国花のむくげの花が三千里の山河に咲き開いたように、我ら国民も強く堂々と生き、力ある国にしよう)

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