世界遺産朝鮮王陵・悲劇の朝鮮国王を祭る荘陵

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みなさんこんにちは

1月30日から2月2日までの旧正月連休もあっと言う間に終わってしまいました。
連休中には、故郷へ向かう多くの人々によって、ニュースでは高速道路の渋滞情報が継続して流れていました。
ソウルの街中でも、伝統衣装の韓服を着て新年の挨拶まわりに出かける人々の姿がありました。

今回は荘陵(장릉/チャンルン)をご紹介します。
荘陵は、朝鮮王朝第6代国王である端宗(단종/タンジョン)の陵墓です。
江原道(강원도/カンウォンド)寧越郡(영월군/ヨンウォルグン)に位置しています。

各地に点在する朝鮮王朝の王陵は世界遺産にも登録されています。

こちらは昨年秋の荘陵です。

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端宗は第5代国王である文宗(문종/ムンジョン)の長男です。
文宗が在位2年で崩御し、12歳という若さで王位に就きました。
そして17歳の時に叔父の首陽大君(수양대군/スヤンデグン)(第7代国王の世祖)によって王位を奪われ、この地へ追放され、毒薬によって短い生涯を閉じました。
追放された後も、世祖への不法と端宗の復位を要求する臣下たちによる事件が絶えませんでしたが、後難を恐れて、端宗の死体には誰も近づきませんでした。
しかし、寧越の戸長(地方官吏)であった嚴興道(オム・フンド)によってこの冬乙旨山に暗葬されました。
歴代王の中でも当時唯一国葬が行なわれませんでした。

その後、第11代国王である中宗によってお墓が整えられ、第19代国王である粛宗によって復位され、荘陵の名が付けられました。

2007年には550年の歳月を経て国葬が行なわれました。
現在も毎年春に“端宗祭”が行なわれ、端宗と臣下たちの祭祀が行われています。

荘陵の広大な敷地には、さまざまな施設があります。
瑞宗に忠節を誓った臣下たちの霊を慰める忠臣檀があることも、他の王陵とは違う特徴となっています。

こちらは斎室です。
王陵の管理や祭祀準備を行う役割の人々が滞在した場所です。

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こちらは嚴興道旌閭閣です。
ここに安置された石碑は嚴興道の忠節を後世に伝えるため、第21代国王である英祖によって建てられました。

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こちらは配食壇です。
端宗祭の後に、端宗のために命を捧げた臣下たちの祭祀を行なう祭壇として使用されています。

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こちらは霊泉です。
祭祀の際に使われていた井戸です。
通常は少しの水でしたが、毎年祭祀を行なう際には大量の水が湧き出たといわれています。

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王陵に見られる特徴的な紅箭門は、神聖な区域であることを示しています。

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参道には、王の魂が通る“神道”と祭祀を行なう王が通る“御道”に分かれています。

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参道の先には、丁字閣があります。
ここで祭祀が行われています。

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丁字閣内部には祭壇がありました。

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小高い丘の上に陵墓があります。
敷地内を上から見下ろすことができます。

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荘陵は朝鮮王陵の中でも規模が小さいですが、丸い形がよく保存されているといわれています。
多くの陵墓には文人石や武人石が配置されていますが、この陵墓には武人石がないことも特徴です。

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入口付近には端宗歴史館があり、瑞宗の歴史や祭祀などに関するさまざまな資料が展示されています。

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毎年行なわれている端宗祭にも訪れてみたいです。

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荘陵は、山々の大自然に囲まれた美しい土地にあり、四季折々の趣も感じられます。
端宗は悲劇の幼王として知られ、本やドラマの題材としても取り上げられ、
1年を通して全国各地から多くの人々が参拝に訪れています。

韓国の歴史ドラマをご覧いただいている方は、朝鮮王朝歴代王の歴史や当時の時代背景に触れることで、より深くドラマをお楽しみいただけるのではないでしょうか。

韓国旅行へお越しの際は、地方の名所にも行ってみてください。