こんにちは、ソウルツアーです。
先日2011年を迎えたかと思っていたら、すでに1月も半分が過ぎてしまいました。日本ではお正月や成人式も終わり、新たな年が本格的にスタートしています。お隣の韓国では、2月の旧正月(설날/ソルラル)でお祝いされるため、これからがお正月本番です。
韓国のお盆にあたる秋夕(추석/チュソク)と並んで韓国で特に大きな行事の一つです。街のお店では、家族やお世話になった方へ送る日本のお歳暮と同じような贈り物セットなどの販売も行われ、韓国のお正月らしさが感じられる時期になってきました。
韓国旅行へ来て韓国の家庭行事に参加する機会はなかなか難しいと思いますが、韓国の伝統的な行事をはじめ、韓国人の生活が分かりやすく展示されている国立民俗博物館をご紹介します。
韓国の朝鮮王朝の王宮である景福宮(キョンボックン)の一角に位置する国立民俗博物館は韓民族の伝統的な生活を感じたり体験できる場です。
建物の上に建てられた五重塔が目印です。約2万点余りの所蔵品の中から、約4000点が展示されています。
館内は3つの展示館に分かれ「第1展示館・韓民族生活史」「第2展示館・韓国人の日常」「第3展示館・韓国人の一生」が展示されています。
館内は広々とした空間で、展示品を見学するだけではなく実際に触れて体感出来るコーナーなども設けられています。韓国独特の文化に触れる貴重は博物館です。受付には日本語のパンフレットもあります。博物館内の一部はフラッシュを使わないカメラ撮影も可能です。
「第1展示館・韓民族生活史」では、先史時代から現代までの生活の様子などに触れることが出来ます。あらゆる特徴をもった陶磁器、ハングル創製について、生活用品から見る時代の流れなどが展示されています。韓国の歴史や韓国の陶磁器などに興味のある方にお勧めの展示内容です。実際に生活の中で使われてきた家具や電化製品の展示物は、どこか懐かしさを感じます。
「第2展示館・韓国人の日常」では、一年を周期とする農耕生活の中での日常生活を見ることが出来ます。韓国の伝統家屋なども再現され、部屋の中の様子を見ることが出来ます。
「第3展示館・韓国人の一生」では、朝鮮時代における両班(ヤンバン/官僚、支配機構の身分階級)の人々が一生の間に経験するさまざまな祭事が展示されています。実際の行事を直接見ているかのような展示内容は、韓国人の先祖や上の人を敬う儒教精神を感じることが出来ると思います。
韓国の伝統的な行事の中には、今現在も家庭の中で引き継がれている行事があります。節目の年をお祝いする行事は日本にもありますが、他の国では見られない韓国独特の風習を見ることが出来ます。
リアリティーある人形を使っての展示や、実際に使用された祭祀用具の展示、行事風景の映像を見ながら説明される展示などもあって分かりやすいです。
実際に韓国に来てこれらの行事に立ち会う機会は難しいですが、韓国人が一生の中でどのような行事を行い、韓国の文化を引き継いでいるかが分かります。
博物館内には休憩が出来るカフェや展示品に関する書籍、洗練された伝統工芸品、ポストカードなどを扱うミュージアムショップもあります。
また、国立民俗博物館には子供達の目線で韓国の伝統文化を体験しならが想像力を膨らませ、先祖の知恵や思想などを展示する子供博物館が併設されていたり、村の繁栄や農作物の豊作を祈願するために作られた信仰対象、石塔などを再現した展示物や60~70年代の街並みの風景を再現した野外展示もあります。博物館の周りを散策しながら、韓国文化に触れることが出来ます。
韓国の街の中心に位置し、韓国の文化に分かりやすく触れることの出来る国立民俗博物館へ、韓国の観光地めぐりと合わせて是非お立ち寄り下さい。